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つながり送迎保育園・もりの

物件名 つながり送迎保育園・もりの
所在地 東京都町田市森野1-8-20
主要用途 送迎保育ステーション(リノベーション)
発注者 齋藤祐善/正和学園理事長
公式サイト つながり送迎保育園・もりの正和学園
階数 地上1階
延床面積 88.310m2
設計期間 2017年3月3日〜2017年7月19日
工事期間 2017年7月20日〜2017年9月25日
担当 中佐昭夫、平岡諒太
施工 三ノ輪建設
受賞 2023年 日本建築家協会優秀建築選
ロゴ・サイン 伊藤太一/ベクトカルチャー
写真 矢野紀行
「つながり保育園・まちだ」に続いて、町田駅から歩いて数分の市街地につくられた小さな保育園。こちらも正和学園によって運営されている。

ビルの1階にあって面積が小さく、郊外の大きな保育施設に「つながって」いるところは「つながり保育園・まちだ」と同じだが、それが正和学園の運営するこども園の2箇所だけではなく、他の法人が運営する保育園等も含めて9箇所にまで拡げられているところが大きな違いであり、特徴になっている。

その背景には、待機児童の問題が生じやすいのは人口が集中している市街地だが、地価が高いために保育施設を増やすのが難しいという現状がある。地価が安い郊外になると定員に余裕を持つ保育施設があり、場合によっては保育施設新築の余地があるものの、逆に待機児童が少なくなるというミスマッチが起きている。

2016年、正和学園はそのミスマッチを解消するために「つながり保育園・まちだ」を市街地に開所し、バスを使って同法人が運営する郊外のこども園につなげることで、需要と供給のバランスをとる試みを開始した。

2017年、今度は町田市が「送迎保育ステーション事業」という名で、ミスマッチ解消を主目的とする企画を立ち上げた。事業者として正和学園が選定され、開所したのが今回の「つながり送迎保育園・もりの」である。

希望する保育時間と保育園の開所時間が合わない、あるいは住所と保育園の所在地が離れている、といった状況でも、9箇所の保育園等につながっている「つながり送迎保育園・もりの」にいったん子供を預けることができれば、利用者は様々な選択肢を持つことができる。

送迎は朝と夕方に一括して行われるため、昼間に子供が居ない時間帯ができるのも「つながり送迎保育園・もりの」の特徴だ。その時間帯を活用した一時預かり保育への対応や、子育て世代の父母を対象としたイベント(香道、フラワーアレンジメント、フラダンスなど)が行われている。イベント参加中は子供を預かることで、子育てから少し離れてリフレッシュができるようになっている。

-中佐昭夫-

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