物件名 | : | wink | |
所在地 | : | 広島市安佐南区祇園3丁目22-30 | |
主要用途 | : | 遊技施設/アミューズメント・プレイス(パチンコ&スロット) | |
用途地域 | : | 準工業地域、防火指定なし | |
構造 | : | 鉄骨造 | |
階数 | : | 地上3階 | |
最高高さ | : | 本体:7.850m 外装:31.100m | |
最高軒高 | : | 本体:6.650m | |
前面道路 | : | 北側12.000m 南側6.000m | |
敷地面積 | : | 2262.670m2 | |
建築面積 | : | 1579.640m2 | |
延床面積 | : | 3198.340m2 | |
設計期間 | : | -年-月-日〜-年-月-日 | |
工事期間 | : | -年-月-日〜2007年10月31日 | |
担当 | : | 中薗哲也 | |
構造設計 | : | – | |
設備設計 | : | – | |
写真 | : | 矢野紀行 | |
受賞 | : | 2008年 JCDデザインアワード入選 | |
敷地は、大小様々な工場がひしめき合う工業地帯の中に位置する。周辺では集合住宅の建設も進み、中高層の集合住宅も多く見られるようになった。今年4月には、北に約500mの位置に敷地面積135,000平方メートルの大型ショッピングモールのオープンが予定されている。
工業地帯の中ではあるけれども、その周辺には大型ショッピングモールや、広島市最大のベッドタウンが隣接しているため、遠くからでも可能な限り視認できる建物としてデザインしてほしいというオーナーからの要望があった。 そこで、予算、構造、法規上の問題を考慮し可能な限り高い建物とし、構造上の安定性と周辺環境にできるだけ影響を与えないように敷地中心部に頂点が集束していく非対称の四角錐の皮膜で建物を覆い、全体をLEDの照明でライトアップすることにした。周辺には集合住宅や公園があるので、日影の影響も考慮し、皮膜の素材には透過性のあるものを選択した。パチンコホール棟は地上2階建てでありながら、31mという巨大なフォルムを形成する。建物はエキスパンドメタルといった透過性のある素材で覆われており、昼間は建物を通して空が見える透き通った建物でありながら、夜になると一変し、透過性のあるはずのエキスパンドメタルが光を放つのである。 皮膜のエキスパンドメタルは90mmピッチの波型に曲げてある。平坦だと光を透過するエキスパンドメタルも、曲面にする事で反射光がより多く生じる上に、パネルとしての強度も増すので下地胴縁のピッチを大きくすることもできた。胴縁には、エキスパンドメタルをコの字型に曲げた金物を製作し、細部まで均一に光が行き届くよう工夫している。夜になると、エキスパンドメタルの皮膜が、プログラミングされたLEDの光を乱反射し、建物自らがまるで生き物であるかのように妖艶な光を放っている。 高さ31mという巨大な変形四角錐の建物は、まるでレースをまとっているように波状のスチールメッシュで覆われている。その皮膜は揺らめき、まるで建物自らが生命体のよう鼓動しているかのようである。 -中薗哲也-
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